今日は川内町中高年登山教室で愛媛と高知の県境に有る中津明神山に登る。私にとってはまだ登ったことの無い山で楽しみにしていた山だ。ここは山の本を読んだりインターネットでの情報ではパラグライダーの発進場所として知られているらしく山頂付近まで車で行けるらしいので登山教室で行かなくても一人でサイクリングで行ってみようと思っていた山だ。中津明神山は石墨山や石鎚山、そして四国カルストからも良く見えて山頂の大きなアンテナのおかげで容易に山座同定出来る山である。だから中津明神山の名前を知らなくても石鎚の南に見える山頂に大きなアンテナがある山を見たことがあるならばそれは中津明神山である。

我が家の3人の子供達は今日から春休みである。そのため我が妻も一緒に春休みモードに入っている。これが何を意味するかと言うと朝起きない。そのために今日の弁当は手作りではなくローソンである。ローソンに寄って食料とバスの中で食べる朝食のパンと熱い缶コーヒーを買う。これだけで1000円近くの出費である。世の中不景気モードと言うのに我が家は使わなくて良い金を使っているのだ。これも景気回復に少しでも貢献しようという崇高な気持ちからである。


いつも時間ぎりぎりに公民館に行くので今日は5分以上前に到着した。バスに乗ると登山教室の世話役をしている役場の人が何か記念品らしきものを参加メンバーに配っている。1年間の参加ご苦労さんでしたと言うご褒美であろうか?ところが私には<おいわさんは参加の連絡が無かったので有りません>と冷たく言う。ウッ淋しい。そうなのだ。今日はもともと他の予定が有ったのだが登山教室が天候の都合で今日に延期になったためにもともと参加を予定していた行事の方には断りの電話を入れたのに登山教室は意思表示をしてなかったのだ。だって先日の石鎚からの帰りのバスの中で次の参加者を確認したときに私ははっきりと参加の意思表示をしていたのでそれでOKと思っていたのだ。しかし役場からのハガキが来た後もう一度参加する旨の電話をしないとダメだったようだ。幸い今日の参加者は15人(清家先生を含む)と少なかったので問題無く座席に座ることが出来た。もし参加者が多かったらバスから下ろされるところだった。


7時定刻公民館出発。バスの中で早速記念品の袋を開ける人が居る。記念品は何か分からなかったが来年度の、つまり来月からの予定表が一緒に入っている。それを見せてもらうと4月は赤星にカタクリの花を見に。5月は鬼ヶ城にシャクナゲの花を見に行くようだ。それに私が是非とも行きたかった土小屋から西冠、二ノ森、堂ヶ森の縦走コースも入っている。赤星と鬼ヶ城以外は私がまだ行ったことの無い山ばかりで良かった。

三坂峠のドライブインを過ぎて右手の谷間を見ると朝日に照らされて白く光っているものが見えた。ネコヤナギだ。何本も密集して生えている。私と同時に他にも2、3人が同じ物を見たようでネコヤナギがスゴイきれいと声が上がる。こんな歌があるのを知ってるかな?<冷たい風の丘に咲く〜光る花はネコヤナギ〜>歌っているのは高石ともや。受験生ブルースだけじゃないんだよ。そもそも受験生ブルースを知っている人は既に中高年であり若い人は知らないと思うが。

8時20分 柳谷村落出のJRバス待合所でトイレ休憩
8時30分 折戸のバス停を目印に国道33号線から離れて左に上がって行く。間もなく中津小学校があり学校をすぐ左に見るようにさらに左の細い道に入っていく。離合も出来ないような細い道をあえぎながら役場のマイクロバスが走る。私は後輪の上に座るような位置だったので窓から下を見るとヘアピンカーブの度に<ウワッ、脱輪する>と身をよじる。しかし私が身をよじっても何の役にもたたないのだ。
8時57分。バスが停車した。神社の前だ。大宮八幡神社と書いてある。ここから歩くようだ。この神社は山中には珍しいなかなか立派な神社だ。境内には樹齢(推定)700年の杉の大木が有る。神社前にトイレがありここで済ませてから出発。出発時間9時6分。
ここからは標識に従い林道を歩いていく。少し歩くと大きなトラックが伐採された杉を積んでいた。こんなトラックと出会わなくて良かった。本当に道が狭かったのだ。自分では運転したくない道である。
天気が良いので歩き出すとすぐに暑くなった。皆さん上着を脱ぐために立ち止まる。私は脱ぎたいが脱いだセーターを入れる場所が無い。食料と雨具でいっぱいになるようなナップサックなのだ。そのため暑いのを我慢して歩く。左の写真は着替えてお色直しが終わった後、歩きはじめたところ。
10時2分 登山口 真中の黒く写っているところが登山道になる。

ただし林道をそのまま歩いても結局は同じ場所に行き当たる。
途中で小休止の時に杉の花粉のことで清家先生の講義が始まる。杉花粉の飛散と気温の相関関係についての考察である。その後先生は持っていたストックで杉の花をツンツンとつつくと当然のように花粉が飛び散る。花粉症に縁の無い人は笑っているが花粉症の人は<ギャア゛〜>と悲鳴を上げる。先生も結構イタズラ好きの様だ。
ここは苔がついたような古い石組の階段の登山道。直登なので結構厳しいコースだ。雨に降られたら悲惨な目にあいそうだ。
10時30分
登山道を上がると再び林道に出会う。しかしこの林道もここで終点のようだ。この先の林道には雑草が生い茂っていた。
登山道はこの白い標識の左を上がって行く。標識にはここから山頂まで2kmと書いてある。
10時40分過ぎ 
植林帯を出て笹原に入った。清家先生があの方向にはあの山が見えると説明するが春霞の中で見えない。ここから山頂まではこの笹の中を歩くらしいが7月上旬に入るとこのあたりにササユリが咲き乱れるとの説明だ。是非見たいがあの狭い道を運転してくるのはイヤダ。
11時頃 少し平坦になったブナの林の中で小休止。風が心地よい。
山頂の建物が近くなってきた。この時右手の潅木の中に汚れた残雪が見えた。後の人に雪が有るよ〜と声をかけると<うわー雪だー>と歓声を上げる。まるで常夏の国からやってきたみたいだ。

見てお分かりのように舗装された道路だが狭い。これでは普通車でも上がってくるのはしんどい。しかしこの建物の工事のときには細い道を工事用の車が上がってきたんだろうなー。この道路をそのまま下りていけば高知県の中津渓谷に行ける。
山頂にはコンクリート製の祠が2つ。
清家先生が石鎚はあの方向、こちらには雑誌山(ぞうしやま)が見えると説明するが霞がかかって何にも見えない。
山頂には三角点が有ったが誰かがこの三角点は普通のよりも大きいんじゃないのと言うと清家先生が1等三角点は大きいんです。18cm四方有ります。2等や3等は15cm四方ですと言う。矢張り清家先生の知識にかなう人は居ないのだった。

この後風があまり当たらない場所を求めて弁当にする。場所を求めてウロウロする時についでに山頂の建物が何か調査に出かけた。すると何かのアンテナだと思い込んでいたものが実は雨量計測用のレーダーであることが分かった。ただし気象庁のレーダーではなく河川管理用のレーダーだと書いてある。とにかくこのレーダーのおかげで遠くから見てもすぐに中津明神山だと分かるのである。
弁当を食べていた場所の目の前に有った残雪。ここの残雪はあまり汚れてなくて綺麗に見えた。

12時15分頃 花摘みしたいと言う女性軍が先に出発する。我々男性軍は時間を見計らって出発。バラバラに出発したので山頂での記念写真を撮ることが出来なかった。来た道を帰ることになる。上がってくるときには気づかなかったが北側斜面のあちこちに残雪が白く見える。

全員が揃うのを待つ間に清家先生がここから見える赤蔵ヶ池(あぞうがいけ)のぬえにまつわる伝説を話し始める。このとき山頂にわかにかきくもり100m程度しか離れていないレーダーがかすんでしまった。

12時30分頃 この場所出発
山頂から離れればまた明るくなってきた。しかしかすんでいるので眺望は良くない。笹の中の気持ち良いハイキング。
12時55分 林道終点

せっかく来たんだからと記念写真。
13時出発 ここからはたんたんと林道を歩いて帰る。
林道の道端にはあちこちにフキノトウが出ている。それを摘みながら帰る人が居る。私は摘まない。これは開いていたので誰も取らなかったのを不憫に思い写真に取ってやった。
14時5分 神社到着 お疲れ様でした。天気は崩れることは無かったけど頂上から何も見えなかったのが残念だった。ササユリの咲く場所を覚えたことで良しとしよう。

  後半に続く


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